漫画感想／ガチ恋粘着獣 ～ネット配信者の彼女になりたくて～ 5巻（星来）

第28話「告解から」第34話「私の方が好き」まで収録。コスモ編の真ん中。結末に向けて獣は加速し続ける。

自分のしたことを冷静になってコスモと距離を置くことを決意した琴乃。一方コスモもファンと向き合う事を考え始めていた。スバルの粋な計らいによって琴乃の勤務先を訪れるコスモだが、、、、。

スバル編でもありましたが、精神状態が部屋の荒廃状態に直結してる表現が好き。一人暮らしって心や体力、時間の余裕がないとすぐ部屋が荒れるよなぁ。直接的な表現がうますぎる。

自分の事を「害悪リスナー」「こんな気持ち悪い女」を評しておきながら、この表情はズルい。ヤバイ女と恋する乙女が同居してるから、読者はダイレクトに嫌いになれないんだよな、、。琴乃もコスモも2人してLIMEするべきか返事するべきか迷ってるの見ると、お似合いの2人だなーと思ってしまう。冷静になれば、相手の事を考えて身を引こうとしたりと謙虚な似たもの同士なんだよな。第30話「誰のため」では、自分がしている行動は誰のためなのかわからなくなった琴乃が、我慢した結果に行き場のない想いを、、というラストがすごい表現になっています。好きな気持ちが煮詰まり過ぎて怨念になってゆく様が恐ろしい。

ゆっこにコスモへの想いを聞かれた時の眼の泳ぎようといったら、、、。ゆっこという第3者を通して、配信者というものを少し客観的に捉えられたようです。

そして、別の獣が動き出す。ヤバイ女がたくさんいるので気付かなかったが、こいつが一番病的で直接的にヤバい。自分の執着に捕らわれ狂っているようにも見える一方、コスモの些細な違和感も見逃さない冷静さもあって、大変怖い。琴乃が冷静になればなるほど、こっちのヤバさが対照的に浮き彫りになってゆく演出がうますぎる。

ガチ恋粘着獣 ～ネット配信者の彼女になりたくて～ 5巻 (タタンコミックス)

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