漫画感想／ガチ恋粘着獣 ～ネット配信者の彼女になりたくて～ 7巻（星来）

第42話「こういうのが好き」から第48話「なんかムカつく」まで収録。コズミック第三の男、ギンガ編突入。

NewTuber(YouTuber)のシビアなところも話題に出ます。数字を気にするギンガや、その妹が言う「（NewTuberとしての）ギンガの寿命が来たら、そのあとどうするの？」など、現実を突き付けられます。だからこそ人気や数字を気にして慣れない外交に動き出します。そして、そこで出会ってしまいます。ファンではなく、配信者の中にも獣はいるのです。

新たな獣は、黒鐘林檎25歳。くだらなくて面白いとコズミックの配信を見ていたが、ギンガの愚痴配信で素に近いギンガを見てから、その感情が暴走し始める。彼氏あり、アパレル系と一見ガチ恋と一番縁遠そうな彼女が壊れていく様は恐ろしいです。第48話「なんかムカつく」のラストは、完全に中毒者のそれであり、怖すぎます。麻薬とかアルコール中毒の恐ろしさを啓蒙するコミックを、こんな感じで描いたら伝わると思うよってくらい怖い。

「コメントなんかしないよ～」や「そのうち実家も特定されるかもね」が短い期間でちゃんと伏線回収されており、テンポ良い構成で好き。7巻にしてお約束が分かってきた感じがある。説明的ってほどではない台詞だけど、必要な情報や感情を丁寧にキャラに言わせており、読者の理解の誤差がこれほど少ない作品もなかなかないですよね。みんな同じレベルで、恐怖して読める。

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