漫画感想/鬱ごはん 3巻(施川ユウキ)





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施川先生が描く新しい食漫画『鬱ごはん』3巻です。第77話から117話までが収録、一話4ページ程度で大量の鬱ごはんエピソードを味わえます。

 

◆コミスぺ:インタビュー『鬱ごはん』施川ユウキ「”細かな日常”に目を配れば、人生は成立する。」

 

この作品の面白いところは、グルメ漫画でありながら、そんなに食事がクローズアップされているわけではないところです。一応、食べ物は毎回登場します。しかし、大抵そんな美味しくなかったり期待外れだったり、関係ないところでオチたりしています。アヒージョの回なんかは4ページ中2ページ以上使い捨てお手拭きの袋の話です。人間ドッグの回は、人間ドッグの話なのでラスト1ページだけ食べ物が出てきます。

鬱野という男の生き様を食事を通して観察する。そんな不思議な神の視点を味わえます。一人で金沢や沖縄に旅行にも行く。「飯は毎日食べる。だがなんのために?」旅行の帰りにつぶやいた言葉にこそ、彼が普段口から出せなかった真意が含まれている気がします。妙な後味を残す名言が多く登場します。彼が自分に問うように、読者本人が自分は何を食べて何を感じているのかが問われる気すらしてくるのが、また不思議です。

 

 

 

 

 

 

 

 





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