漫画感想/Stand by me 描クえもん 2巻(佐藤秀峰)





【PR】本ブログはアフリエイト広告を利用しています
  

 

マチ子、担当編集、アシスタント、すべてに裏切られても
漫画と契約し修羅の道を往く描男

 

佐藤秀峰先生の『Stand by me 描クえもん』2巻の単行本が発売されました。≪kindle版≫は今年の1月から配信していました。

読んでいると、ネームの一文字一文字から血が滲むような感覚を覚えます。初連載作が累計500万部の大ヒットをとばす描男、酷いことをするけど結果も出す担当編集者、夢をかなえるために股を開き続けるマチ子。3人の感情が痛いほど伝わってきます。漫画業界を赤裸々にスキャンダラスに描くだけならこんな気持ちにならなかった。ただのゴシップ漫画だった。己の夢に、最初持っていた希望に、コントロールする欲望に、正直に生きる人物だからこそ、ここまでダイレクトに伝わるものがあるのだと思います。

特に大ヒット漫画を描きながらも身も心もボロボロの描男の表情や言葉は、本当に痛い。編集者、マチ子、アシスタント、実家、すべてに裏切られ、味方はなし。独りで漫画と戦い続ける姿は本当に悲しい。「僕は・・・漫画と契約する・・・」のシーンはその表現方法もマッチしてその孤独感に心が折れそうになりました。押印するコマなんか、自分の目がおかしくなったかと思ったくらいです。

作中作「女の子の恩返し」も、それっぽい絵柄と内容で変にクオリティ高く驚きました。が、その中にマチ子から出たのではないかと思われるセリフがいくつかちりばめられています。原作担当から出たセリフじゃなさそうなものが、、。

佐藤秀峰が描くから意味が生まれる。佐藤秀峰にしか描けない漫画がここにあります。

 

 





コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です