漫画感想/らーめん再遊記 2巻(久部緑郎・河合単・石神秀幸)





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芹沢達也リブート!
新たな舞台はラーメンチェーン店!

ラーメングルメ漫画の名作『ラーメン発見伝』『らーめん才遊記』の続編『らーめん再遊記』の2巻が発売されました。第9杯目から第17杯目までが収録されています。表紙は流星軒。

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社長の座を汐見に譲り”ただのラーメン馬鹿”に戻った芹沢。珍しく汐見が「スタッフの人生を背負うこと」と気負った発言をすると、「バカを言うな。(中略)役割が違うだけで対等な人間関係だ」と一蹴。Twitterでバズりそうな正論をついた彼らしい哲学を述べます。しかし、一晩明ければラーメンチェーン店でアルバイトへ。休日はのんびり書店や図書館をめぐり、早い時間から銭湯で汗を流し、立ち飲み屋へ。youtubeで動画を見て就寝。なんだこのギャップは、、、、。しかしこののんびりした生活の中でも、ラーメンバカの彼は、次に自分が作るべきラーメンを考えていました。文芸評論家の言葉から、デモクラシーの歴史からヒントを得て、これまでのラーメン進化をまとめ、次は”個性”ではなく”形式”だ、と語ります。

一言でいうと、めちゃくちゃ漫画力が高い。芹沢達也というキャラクターの力。ストーリーの緩急。そして、漫画としての画力。どれをとっても一級品!社長就任パーティー後、芹沢が汐見に淡口らぁめんを食べさせるシーンの見開きは本当に素晴らしいです。あの汐見が無言でラーメンをすすり、それをじっと見つめる芹沢。かつて彼そのものである店をも詳細に描くことは、彼のこれまでのラーメン人生を描写することであり、次の目標のためにいままでの個性と決別する儀式。めちゃくちゃ粋を感じます。有栖と別れてバイトに向かう芹沢の後ろ姿も、スキンヘッドのシンプルなラインがなぜか筆で荒く描かれています。次の偉大な目的を見つけた男のオーラを感じる描写で、ほんとかっこいい。

自分は『ラーメン発見伝』と芹沢達也という男が好きすぎるのですが、それを差し引いても、素晴らしい作品だと思います。是非ご賞味あれ。

チラシ裏のコーナー
扉絵のサウナ芹沢、ビール芹沢、じわじわ来る。

 





2 comments to “漫画感想/らーめん再遊記 2巻(久部緑郎・河合単・石神秀幸)”
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