漫画感想/2.5次元の誘惑 9巻(橋本悠)





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コスプレ!肝試し!夏合宿!
ラブコメ王道展開と奥村に課せられた新たなる課題!

ジャンプ+配信の熱血コスプレ漫画『2.5次元の誘惑』9巻が発売されました。65話「漫研 on the beach」から72話「まーくんとまり姉」と番外編が収録されています。

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コスプレ・ラブコメ・熱血展開が本作の肝ですが、謎に主人公属性モリモリ奥村のシリアスな設定が明かされて更に深くなりました。ここからシリアスな展開かな~と思わせておいての、65話は水着回。いつもにも増して美少女たちの麗しい姿拝めます。コスプレ時もそうでしたが、みんなプロポーションが少しずつ違って絵が枯れているのがイイですね。あと尻。

「オタクたるもの好きなものの話は否定しない」は、本作は屈指名台詞。奥村とリリサのこの精神がずっと横たわっているからこそ、いざというときに踏ん張れています。もちろん今回も。

第69話はとても好きなエピソードです。ラブコメのスピード感が増し、恋愛・カメラの本質に迫っていきます。奥村のトラウマやまゆり先生の過去も明かされ、シリアスながらも決して重くない。「おまえどうすんだこれー」のコマや、先生の顔を入れないで「お前国語の成績いいだろ」とツッコませる構図は非常に好き。1コマだけで流れを緩やかにしています。シリアスな場面でもついついふざけてしまうのはオタクあるあるで、こういう空気含めて無理に見えないんですね。嘘のないオタクのやりとりっぽさが、今の世代向けの『げんしけん』なのかなとも思いました。オタクをテーマに扱う作品は増えましたが、空気感や会話の感じが(自分的には)違うな~と思ってしまう事が多々あるんですよね。本作はそこに違和感ないどころか、上手く使ってシリアスを茶化したり、奥村の主人公っぽさに利用しています。肝試しや女風呂覗きなど少年漫画あるあるネタも、漫画の真似しちゃ絶対ダメだぞ!というツッコミを先に出しておくことで保険掛けつつ、ちゃんとネタにするという手法をとっています。

奥村が人間らしい心を取り戻したところで、幼馴染姉ヒロイン投入!?奥村の過去を知っていそうな人物登場に、さらなる嵐の予感!?

チラシ裏のコーナー
第65話では、各キャラが水着の登場するシーンは見開き右ページに統一されていています。ページを捲ったら目に入ってくるようになっている構成になっていて、こういう細かい技術好きです。もちろん奥村も小さいながら同じ流れにしているギャグも好きです。




5 comments to “漫画感想/2.5次元の誘惑 9巻(橋本悠)”
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