“悪のカリスマ”半グレの魅力があふれる展開
常にXで話題の隠れた名作『追放されたチート付与魔術師は気ままなセカンドライフを謳歌する。 ~俺は武器だけじゃなく、あらゆるものに『強化ポイント』を付与できるし、俺の意思でいつでも効果を解除できるけど、残った人たち大丈夫?~』8巻が発売されました。28話から31話まで収録。
冒頭から、濃い密度で悪乗りギャグが詰め込まれている。それなのにメイン展開もしっかり進行している。どういう構成力してるんだ。癖のある悪役をさらりと躱す流れ美しい。来来軒一家や燐光竜帝剣のことがきれいにおさまって嬉しい。半グレたちずっと見てるのしんどいので、スッキリした。
31話では、レインたちは落ち着いた展開の一方、半グレたちは一気に窮地に追い込まれる。不用意な一言がすべてをひっくり返し、いままでお咎めなしだったのが急転し反逆者として討伐対象になった。そして追い込まれる半分たち。それでいて半分が悪のカリスマであり、魅力的な悪役だと見せつける言動は流石。ピカレスクなカタルシスにワクワクが止まりません。読者もびっくりする展開の連続で、気が引き締まる一話。