109杯はラーメン屋の現状を今後の物語の導入にうまく組み込ん でいて非常に好きなエピソード。食券機の配置、大盛り無料、 タブレット注文など食べ物の味とは別のところで読者にささる面白 い話、これぞラーメン西遊記シリーズというエピソードで、 個人的にも大好きです。炎志のリニューアルについてもそうですが、 ラーメンという町にありふれたチェーン店外食産業がテーマだから こそ、グルメ対決ものや、 庶民が目にもできないような高級創作料理でびっくりさせるやり方 ではなくて、大人の料理漫画の代表作たりえる圧巻の一冊です。
と思ったら“作り手”vs”語り手” という非常にキャッチーな料理対決が突然始まるのも本作の面白い ところ。醤油・塩・味噌というテーマ別なのも、 どんなラーメンが見れるのか楽しみです。今回は蚊帳の外、、 だと思っていた芹沢さんが巻き込まれるのもお約束ながら、 読者がみんな待っていた楽しみな展開です。その結末やいかに。


