37話「ストライクの定義」から43話「やむを得ない理由」まで収録。
激しい心理戦の投手戦が楽しい。本作の一番おいしいところだ。「ストライクゾーンの大きさはカウントによって変化する」なんていう球審の心理を逆手に取った心理戦、野球漫画で初めてみた。この阿川先生のおかしいところをクローズアップしてからそれがフリになって、ツッコミが正論でまともなこと言ってるのがすごい緩急。「決着に関わりたくない心理」に、「もう機械に審判やらせろよ」は正論すぎる。プロレスのスリーカウントを例に出す小堀も粋で良いな。キャラの役割分担がうまく成立した会話が楽しい。
そしてモブ部員、左近寺の活躍。いままで展開をうまく盛り上げてきたモブがこう活躍するのは泣ける。彼らのことをちゃんと見ている阿川先生も、ほんと地味にいい仕事してるんだよなぁ。
相手のチームのキャッチャー泉も、ルーレット原理の謎に気付き、この試合が本当の意味で始まる。この意識配分の話をルーレットに例える表現、そしてホイールが回っている間にもベットを変更できることなど、新たな要素がどんどんでてくることで、読者の興奮も常に最高潮が維持される。そしてそのルーレット概念をも打ち砕く強打者の登場と、常におもしろがおしよせてくる。
ハマソウの左近寺活躍が良いフリになってか、神実も控えが登場する。「このチームの控えに、、出場の準備を怠っている奴がいるか?練習で少しでも手を抜いた奴がいるか?あいつにだけは任せたくないって奴はいるか?誰かのエラーで負けたとして それを責める奴がいるか?」はいいネームだよなぁ。
権田のシークレットルーティン笑う。シリアスな展開でもギャグが冴えてるのすごいな。

