【漫画感想】白衣のカノジョ 6巻(日坂水柯)





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 恋愛禁止の職場で出会いながら、結婚を決めたふたり。
 体を重ねるたびに「好き」と云う桑原に、照れてなかなか「好き」と云えない支倉。
 そんなふたりを取り巻く状況も、次第に移り変わってゆく──。
 出会った頃のふたり、不器用ながら最初の一歩を踏み出す、
 そんな彼らのエピソード0も収録した切なくもどかしい大人の恋愛物語、最終巻。

グランドジャンプ本誌&WEBで長年連載していた『白衣のカノジョ』もついに最終巻。最初は、カラダから始まった恋の結末は、、。
日坂先生は、キャラクターのほとんどを筆ペンで作画しているような、強弱のわかりやすい線で画面を構成しています。キャラクターの気持ちが強いとき、心細いとき、気持ちが揺らいでいる時、様々な心情を線で表しています。最終巻である今回は、特に桑原と支倉の二人の気持ちが揺らぐシーンが多く、その気持ちひとつひとつが線となってこちらに語り掛けてくるように感じます。また官能的なシーンのアップで、影絵のように滑らかで、時を切り取ったかのような印象的でセクシーな表現が見られます。日坂先生特有のこの作風は唯一無二で、この作品を支える大事な表現になっています。
ラブストーリーとしては、ややありきたりな展開になりますが、それも時折見せる不安な表情と線から予測される内容とのギャップもあり、安心感とカタルシスをもたらしています。「苦手なタイプだから付き合えるはずない」から始まった恋は、どこに終着するのか。万が一2人が分かれたり、、、と不安になる読者をコントロールしているかのようなラストは見ものです。
最初から最後まで、二人は、ひとりひとりの人間として描かれていたように思えます。またどこかで日坂先生の魅力的なキャラクターではない、人間を、読ませてほしいです。





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