編集者×漫画家のホラーコメディ『編集の一生』2巻です。第7話「行こっかな~」から第16話「面白い話」まで収録。
LINEの圧
高校生のころの横沢先生に出会って人生ダメにされてる旧友とか、めちゃくちゃだなと思ったけど、やはり一番めちゃくちゃなのは横沢の方だった。人の気持ちを理解できないどころか、漫画のためなら”仕方ない”とまで。回想シーンではホテルもあったので、自分の身体を使ってまで、創作の糧にすることをいとわない、というか本心から何とも思っていないのだろう。まぁたしかに高校生横沢先生かわいいのでオタクだったらイチコロだわ。あの服とルックスまで計算込みなのだろうか。俺も横沢先生になら人生狂わされたい、、、とストレートにならないのが、本作の恐ろしいところ。
ファムファタールものとはちょっと違うかな~と感じていた理由がわかりました。横沢先生というかわいい女性に誘惑され続ける、振り回されるというご褒美で飾り付けられていても、本質は”お仕事もの”であると。漫画家と編集者という絶対的上下関係で、理不尽を強いられる。プライベートもすべて注ぐように言われてむちゃくちゃされる。相手の考えが全然読めないから常に爆弾処理。しかも表面上の数字は結果を出しているので止めづらい。これはしんどい”仕事”ですよ。個人的に読んでて地味につらい描写は、朝昼問わず連絡が来るのですね。
前の担当者は編集長がしんどいの見かねて休ませたみたいだし、横沢先生がむずかしい漫画家という認識は理解されているのが救いか。横沢先生改心の筋はなさそうだし、縦山の精神崩壊エンドだけは回避してほしい、、。
プライベートがうまく行くと、逆に怖くなってしまう。横沢先生の暴走もとどまるところを知らず、斜森さんとのおうちデートを見学させろと言い出し自宅強襲は本当に怖い。こういうの癖な人もいるのかな、、俺はただただ怖いよ、、、。