変人ばかりの京大で巻き起こるボーイミーツガール!
別作品のアニメ化も講評中の若木先生の新連載『ヨシダ檸檬ドロップス』1巻です。第1話から7話まで収録。表紙は気になる2人。
明確な目的もないまま京大に入り、濃いキャラの京大生に揉まれる主人公と京大一有名なヒロインのボーイミーツガール京大ラブコメ。
主人公山川可志夫の京大ライフがメイン。大学生活を教えてくれる怪しい先輩や大学あるあるをコメディにしてる雰囲気が懐かしい。『ああっ女神さま』や『げんしけん』など大学生活コメディのゆるい空気感が好きだ。主人公は目的があるわけでもないので能動的な大きな盛り上がりはないけど、変な大学の変な人たちに囲まれてわちゃわちゃ生活してるのが非常に良い。
一般的な大学あるあるの話に加えて、京大ならではのノリが特殊。京都っぽいイベントもあって、ここら辺はわかる人は最高に楽しめるだろうし、わからない側もなんか変なノリで面白いなと感じられる絶妙な落としどころになってるのが漫画力高い。“鴨川封鎖マッチ”は、本作オリジナルなのか、そもそもモデルがあるのかすら、関東の人間にはわからんけどまぁ面白いし、京大ならやりそう。“山仕事同好会”と“オオサンショウウオ”も実在するのか創作なのか絶妙なラインだ。
ラブコメ成分的には、まだ謎が多く、ラブコメが始まらないのをメタ的にネタにしてるくらいだ。ただ、出てくる女性キャラは皆可愛いのでこれからが非常に楽しみ。ヒロインが寡黙タイプなので、いまの突拍子もない状況が彼女の意思ならば、どうなってゆくのか非常に楽しみである。