読書感想/無印失恋物語(群ようこ)





群ようこの”失恋”をテーマにしたオムニバス作品集です。初出は平成3年で28年も昔に書かれた作品なので、固有名詞に当時の雰囲気が現れていますが、失恋を描いた人々の機微という点では、現代と変わりません。長く付き合っていた彼氏から連絡が来なくなる不安は今も昔も変わらないのでしょう。

失恋物語ですが、直接フる、フラれる、別れる描写はほとんどありません。彼氏の母親に会う話、近所のおばさんに散々からかわれる話、などこれからの別れを彷彿とさせるエピソードが、短い話ながらも余韻を残します。女子の感性だと、これはもう“失恋”なのかな、と男性の目線から考えたりしてしまいます。どれも文庫本20ページ弱でまとまっているのに、読後感が良いのは素敵ですね。このシリーズはいくつか出ているので、他の作品も読みたくなります。

個人的に気になったのは第四話「無言」です。このエピソードは珍しく男性目線の話で、自分の趣味に合わない彼女メルヘンちゃんに嫌われようとする大学生が主人公です。ラノベの主人公的に好かれちゃって困るなぁ、という雰囲気ではなく、本当に嫌がっている感じ、しかし悪い人ではないので面と向かって別れを切り出せないむず痒さが印象に残りました。

 

チラシ裏のコーナー
現在、新型コロナウィルスによる緊急事態宣言のため、外出自粛中です。仕事も少なく時間にゆとりがありますが遊びにいけない状態が続いています。良い機会なので、自室に“積読”状態の書籍を読んだり、簡単な感想記事載せたりしたいと思います。幸い積読ストックは山ほどありますので、足りなくなることはなさそうです。

 

 

 





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