映画感想/恋は光(小林啓一)





 

秋★枝先生の名作ラブコメ『恋は光』の実写映画化です。公開の6月17日から少し経った平日朝イチなので空いてましたが、もっと多くの人に見てほしいな~。

 

 

■西条(神尾楓珠)

古風な口調の男子大学生。最初は、漫画的キャラと実写のかみ合わせの悪さに戸惑うけど、慣れると彼の「北代よ」を聴きたくて待ち遠しくなってる自分が居る。宿木の嘘おまじないをいざというときに実行するの、素直さの表現にしても素直すぎる。ピュアとか、童貞とか、そういうレベルではないくらいの生き物。自分は男だから問題ないけど、ちょっと気持ち悪いと思う女性も多そう。眉毛と眼鏡のせいか、結構濃いルックスに仕上がってたけど、素の神尾さん見たら全然違くてびっくりした。原作イメージだともっと線の細いなよっとした男子だったけど、今となってはもう神尾さんじゃないと無理。

 

■北代(西野七瀬)

西条の小学校時代からの幼馴染。原作だと可愛くてクラスの一軍的な扱いだったけど、映画ではそういう言われ方はされておらず、演じてる西野七瀬さんのビジュアルで間接的に表現されてる。そこらへん、ラストへ伏線にもなるのかな。ネタバレにもなっちゃうけど、【最後選ばれるヒロインにするためには不要な要素だったから】削られたんだろうな。しかし、西野さんの演じ方が上手くて非常に良かった。宣伝PVの「恋しちゃったんだな?」にやられた人多いだろうな。実写映画にするには難しい作品だったと思うけど、この北代なら見たいなと短い時間で思わせてくれた。彼女の距離感は他のヒロインの誰より自然で心地よく、西野七瀬でなければ、実写映画『恋は光』の北代にならなかった気がしてくる。

もっと西条と酒飲みながらくだらない話をするだけの時間とか見たくなる。序盤は、西条と北代が会話劇が多いけど、あの時間幸せだったな。相当にかわいい。

 

■東雲(平祐奈)

今どき携帯も持ってない古風な女性。「恋を知りたくて」多くの文学作品を読んでいる。西条が彼女に興味を持ったところから本作は始まる。恋愛上級者の宿木のことを天才と連呼したり、嫉妬の感情を理解した時に周りを解せず演説したり、変な行動が目立つ。浮世離れというにもほどがあるが、その行動も可愛くて、もっと見ていたくなった。服も祖母のお下がりで、古風なものを着ているので目立つ。交換日記のカバーも自作したりお裁縫もする模様。一番漫画的なキャラだから、実写だとちょっとニュアンスが違うかもと思った点もあるけど、魅力的なので総じて気にならない。女版西条と言うほどに似ているが、緊張からか酒を飲み過ぎてしまうところまで同じでなんか可愛かった。こういう行動原理は秋★枝先生っぽいんだよな。

恋に対する探究心からか、結構大胆な行動も多い。雨宿り後の言動にはドキッとさせられました。マジでかわいい。

 

■宿木南(馬場ふみか)

エネルギッシュで本作のエンジンみたいなヒロイン。原作では、西条とお試しで付き合うわけだが本作ではキスを迫るに改変されている。漫画っぽいキャラが多い中、彼女の普通の女子大学生っぽさがリアリティバランス維持に一役買ってる。西条が他の女の話すると光が出るのは露骨すぎてコミカルで非常に良い。パジャマパーティーデビューなの、その性格ゆえに女友達いないんだろうなというのが垣間見える描写で良い(大学でいつも一緒にいる2人はまた別で)。

彼女に使える尺の短さゆえに、原作よりは好感度低そうだけど、”それほど悪い娘じゃない”のは伝わってそうだし、当て馬にはもったいない。実はいい人かわいい。

 

 

原作はウルトラジャンプ掲載で、本映画の配給はKADOKAWAなので、あんまり原作漫画をプッシュしてないのが気になります。未読の方はぜひ原作漫画も読んでほしいし、原作既読の人も実写映画毛嫌いしないで見てほしいです。原作から改変されたポイントも多いのですが、リスペクトに溢れていて、一見全然違うのに原作っぽい、いうなれば秋★枝先生っぽいところが散見されます。おそらく監督・脚本の小林啓一氏の原作理解度が高く、翻訳能力のすばらしさが発揮されているのでしょう。映画から入った人は映画にはなかったシーンを見れますし、漫画から入った人は少し違った展開を楽しめると思います。映画の宿木さん好きな人には特に、漫画も読んでほしい。キラキラした(でもちょっと変な)キャンパスライフがこういう画面で見れるのも、素直に楽しい。

正直、恋に関して考察を語るシーンと酒飲んでるシーンが大半を占める変な映画です。劇伴も少なく、登場人物も最低限。シンプルに美しい画面が多くて、ロケ先の岡山の風景も見ごたえがあります。万人にオススメ出来る作品ではありませんが、刺さる人には深く刺さる作品です。ビジュアルに、予告PVに、コンセプトに、何か引っかかるところがあれば是非劇場に足を運んでみてください。

 

 

 

 

チラシ裏のコーナー
ラブコメ好きの自分が「好きなラブコメ漫画3傑」に挙げるような作品が実写映画化したので、はやる気持ちを抑えつつあんまり期待せずに見に行ったら、結構いい感じで、いい気分で見れたけど、最後の最後、主人公が選ぶヒロインが原作と違って、脳内が???状態になり、回復しないまま劇場を後にした話。受け付けないとか、どっちのヒロインがどうとかじゃなくて、ただ単純にその可能性を一ミリも予想してなかったので、びっくりして死んだ。




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