高槻湊23歳。友達の高校時代の制服で変身中、義理の弟・透に別人「みな」として惚れられてしまいつきあっていたが、真相を話せないまま別れてしまう。ようやく湊自身として透と恋人になった矢先、「みな＝湊」とバレちゃったけど、変わらず湊を受け入れる透。そして社会人になった2人は、両親に自分たちのことを話そうとして……!? 世にも奇妙な二重恋愛コメディー、ついについに大団円の完結巻!!
金田一先生同時刊行フェアの一冊『ライアー×ライアー』最終１０巻が発売されました。最終10巻には、64話「高槻家」から最終話「現在、過去、未来」まで収録されています。
いやー、見事な大団円です。番外編も使って登場人物ほぼ全員に幸せな結末を作り、物語を締めくくる。金田一先生、いままでほかの作品では、結婚に対してリアルな側面や、その意義みたいなものを描いていましたが、本作はどこに出しても恥ずかしくないくらいの少女漫画！ですね。少女漫画の完結はかくあるべし！というお手本みたいな１冊に仕上がっています。ここまでストレートに「結婚って幸せなもんだよ」っていう提示をしてくるとは思いませんでした。後半、透に「幸せすぎる」と何度も言わせているのが印象的で、失礼ながら金田一先生こういうのも描けるんじゃん！と思いました。
キラキラしていてコミカルで、キャラのかっこよさ、かわいさもある。少女漫画のお手本みたいな作品です。完結を機に、1巻から通して再読したくなりました。
◆チラシ裏のコーナー◆
『チキンパーティ』が大好きだったので、少女誌連載でも、そういう作風だと思ってたんだけど、本作は王道の少女漫画だったので驚きました。同じテーマ（恋愛・結婚）を、雑誌のカラーに合わせてこれだけ巧みに納品できる作家ってなかなかいないと思う。全部ちゃんと面白いし、多作だし。死にそうだった頃のガンガンを救っただけある。
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