漫画感想/喰フ女 1巻(甘詰留太)





【PR】本ブログはアフリエイト広告を利用しています
  

ナナとカオルなどの甘詰留太が放つ残酷エロティックサイコサスペンス『喰フ女』1巻が発売されました。「死にたい」気持ちを抱えた若者たちが登録するSNS遺言バンク。投稿した人は消えるという噂の影にひそめく女医 神代真澄

全編通してエロスとバイオレンスの嵐!人の弱さと残酷さを浮き彫りにしたかのような展開の連続に、ページをめくる手が止まりません。主人公である順が、自らの意志を示すシーンは震えながら読みました。「無価値から脱する糧」にしてやると宣言し真澄と交わる表現は、感動的ながらどこかねじの外れたような不思議な高揚感に包まれました。

なにより本作で最高に印象的なのは、タイトル通り”喰フ女”である神代真澄のキャラクター性です。本作で一番エロく、一番サイコ。残酷な生と性の権化。本作の世界観のすべてであり、すべての事件が彼女によって起こされるであろう予感を感じさせます。1巻では「順編」「るー編」と2人にスポットが当たります。視点として、オムニバス主人公として2人は登場しますが、それ以上に狂言回しとして常に存在を感じさせる真澄の異常さ、恐ろしさを、たった1冊でいやというほど感じさせられます。すさまじいキャラクターを一人創作すれば漫画は面白くなる、ということを味わえる傑作です。早く続きを読みたい、怖いけど読みたい、そう思わされます。

 


チラシ裏のコーナー

甘詰留太先生の新境地ともいえる新作ですね。『ナナとカオル』よりさらに踏み込んで人の裏側を描く内容になりました。これからさらにジャンル拡大していろいろ描いてほしいなぁ。

 

 





コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です