【ラノベ感想】のうりん6巻 





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のうりん 6 (GA文庫)
現在のラノベの中でもトップクラスの濃さのパロディと下ネタを放出し続けるのうりんですが、
今回のテーマは「グローバル農業とTPP」。
のうりんが他のラノベと一線を画するのは
農業やそれにまつわる現実の問題を題材として
取り扱っているところで
正直なかなか解決するようなテーマではありません。
今回のテーマである グローバル農業やTPPも
現実問題、はっきりした答えが出てくるものではありませんし
なかなか物語として取り扱うのは難しいと思われます。
しかし、のうりんでは、
パロディと下ネタという甘いオブラートに包んで
シリアスな問題をしっかり提示しています。
パロディと下ネタがくだらない(褒め言葉)なので
一部のシリアスな展開もそんなに重く感じずに
読めます。
(今回のブラジル野菜の件はちょっと切なくなりましたが)
特に今回のしつこいほどの「特攻の拓」ネタは
自分が今ラノベ読んでいるのか「特攻の拓」を読んでいるのか
解らなくなるほどの徹底ぶりでした。
(逆に言うと特攻の拓を知らない人はのうりん6巻の
 5分の1くらいは文章の意味が解らないと思います。)
パロディと下ネタが濃いだけでは
他のラノベと区別がつかずに凡百のものとして埋もれていたでしょうし
農業問題のシリアスなところだけでは
読者に手に取らせることは難しかったでしょう。
 ばかばかしいラノベを読んでいたら
 なぜか真面目に農業のことを考えてしまった

のうりんはそんなバランスを維持している
奇跡の作品だと思います。





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