漫画感想/クロスアカウント 3・4巻(伊達恒大)





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SNSアカウントが交差するラブコメ『クロスアカウント』3巻と4巻が同時発売で完結しました。#15「返信×返答」から#28「現実×2人」と特別読み切り『ガチピン。』『ゲスの恩返し』も収録されています。そして最後におまけのエピローグも。

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ラブコメはヒロインどちら派で読者の意見が分かれることがあります。本作では、国民的清純派女優 皐月菜乃花(漫画的には黒髪ロングイメージカラーは青)と、バレー部のはつらつ幼馴染 高峰真麻(茶髪ショート、イメージカラーは赤)の2人がメインヒロインでしょう。個人的には高峰真央ちゃんを推します!彼女はピンチの時に助けられたときから主人公のことが気になっていて、様々なアプローチをかけてきます。学校の人気者でバレー部のエース、竹を割ったような性格だと思われています。しかし、主人公は知っています。自分の気持ちを素直に表現できるような器用な性格ではないことを。自室での勉強会やお祭り、で精いっぱいの本気のアプローチをかけていたことを。本作ではSNSでのつながりをテーマに、ヒロイン皐月菜乃花との交流が描かれました。しかし、クラスメイト・幼馴染としてリアルに一緒の時間を過ごしたヒロインの大事さが逆説的に強調された印象を受けました。ラブコメのヒロインはロングヘアーとショート、年下と年上、幼馴染と転校生、という対照的な描かれ方をします。今回は、ネットのつながりとリアルのつながりという、時代に沿った新機軸の対照が描かれました。その中で、長い時間を共有したヒロインの想いが強く描かれ、読者の共感を得た気がします。

ラスト#28はTVドラマみたいな展開で、連載時ジャンプでも少しウルッときました。お約束だけどこういう熱い展開は大好きです。小道具やセリフがグッと来ますね!ただ、消化不良というか、もう少しだけそのあとのエピソードを読みたかったという気持ちがありました。そんな読者の気持ちを汲んでくれたのか、4巻の最後にはみんなが読みたかった話が収録されています。SNSが紡いだ恋物語、ぜひ最後まで味わってください。

 

 


チラシ裏のコーナー

「おこりんぼ藍香ちゃん」連載してほしい。内容と作画あってて雰囲気いい。#28.5でも藍香&又吉に触れられてるし、作者お気に入りのキャラみたいですね。





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