全おじさんに捧ぐ
女子高生とおじさんの再生の物語
女子高生とおじさんの恋の行方を描く『恋は雨上がりのように』、きっと一生忘れない一日を収録した最終10巻です。
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近藤は、あきらを“眩しい””生きてる”などと表現します。自分の昔と重ね合わせて何か感じることがある、あるからこそ、ほおっておけない。自分は捨てられないものがある、それを思い出させてくれた彼女に。
この作品らしい、きっちりした結末でした。そこに確かに恋があった。雨上がりの空のような恋が。恋愛要素があると、それが物語の中心にあるべき様な気がしてしまいますが、それは長い人生の一部であって、でもとても大事なひと時であって、そういうことを思い出させてくれる素敵な作品でした。眉月先生の次回作も楽しみにしています。
チラシ裏のコーナー
amazonレビューを読んで、本作に“恋愛物語として”幸福な結末を求めている人も居るんだなぁと思ってしまった。自分は、フィクションくらいそうあってもいいと思う気持ちもあるけど、いやでもこの作風でそっちには行けないよなぁと思う気持ちの方がちょっと強かった。途中途中でそういう舵取りになりそうな雰囲気はあったし、なによりタイトルの示唆が大きかった。作品に、何を求めてもいいし、どう読んでも自由だけど、作者のメッセージみたいなのはしっかり受け止めたいと思う。