漫画感想/G線上のあなたと私 1巻(いくえみ綾)





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TBSでドラマ放映中、いくえみ綾の『G線上のあなたと私』1巻です。ドラマは依然好評だった『あなたのことはそれほど』チームが再結集ということで話題になっています。いくえみ先生の世界は実写ドラマと相性が良く普遍的なテーマで多くの人を惹きつけます。

大人のバイオリン教室で出会った3人。婚約破棄された元OL小暮也映子、パート主婦北河さん、謎の大学生加瀬理人、バイオリン教室以外全く共通点がない奇妙な3人は、バイオリンを通して親交を深めてゆく。

バイオリン教室が舞台ですが、音楽ものではなくそこに集まる人々の交流が描かれています。あとがきではいくえみ先生がバイオリン教室通いはじめの初心者と描かれていて、そこから着想したそうです。音楽的な要素はあまりなく、知識がなくても問題なく読めます。

3人の会話のやりとりや雰囲気が良くて、会話劇だけでもずっと読んでいたくなります。会社や家庭、大学など生活圏で接点がないからこそ、悩みを言える中になっていくのはとても良い。大人になるとメインの生活圏以外の、趣味の友達とかネットの知り合いみたいなのが、そういう役割をしているのが身にしみてわかる。人間の交流ってこうだよなぁと思い出させてくれるんですよ、3人の会話が。一方、バイオリン教室の講師久住は、まだ真意が謎に包まれていたりするところが、怖いながらも今後の楽しみでもあります。

理人が同じ大学の清水結愛を観察して、”大変だなぁと思って”前向きにふられようと決心するシーン、非常に残酷。こういう流れをサラッと描けるのがいくえみ先生のすごいところで、男女問わずぶっ刺さる描写だと感じます。





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