日向坂46 の歴史を当時の貴重な映像と共に送るドキュメンタリー
2020年8月7日、公開が延期されていた日向坂46ドキュメンタリー映画『3年目のデビュー』がついに公開されました。全おひさま(日向坂46ファンの総称)が待ち望んだ映画です。公開初日は金曜日なのに午前中の回から満員御礼。上映館が多くないことや新型コロナの影響で席数が減らされていることを加味しても、良いスタートでファンの期待を表した形になりました。パンフレットやグッズもほぼ完売。私も初日、2日目の席は取れず、3日目も近い映画館(川崎、みなとみらい)は席を取れず、港北ニュータウンまで足を延ばして鑑賞してきました。
加藤史帆や潮紗理菜の語りから始まる本作。けやき坂46(ひらがなけやき)として、グループの存在意義もあやふやで、どうがんばればよいのかわからない。結成初期の苦悩、2期生加入、改名、メンバーの怪我や休業。激しすぎる怒涛の歴史を当時の映像や昨年の『ドキュメンタリーオブ日向坂46』のインタビューを交えて振り返ります。その歴史はファンならだれもが知ってるところですが、こう改めてみると心が揺さぶられます。レーンがガランとした握手会や佐々木久美の叱咤のシーンはTVでも見ましたが、何度見ても胸を打ちます。何者でもないところから、自分たちを作り上げる。自分たちができることを積み上げてゆく。あまり前向きでなかった雰囲気を打破したのはメンバーを信じた佐々木久美。全編通して見える彼女のキャプテンシーが、支え支えられてこのグループが出来ているんだと感じます。「ひなくり2020」の発表で、全員腰が抜けたように崩れ落ちた映像は衝撃的でした。単独アルバムや改名発表など何度もサプライズ発表を受けてきた彼女たちですが、その中でも最大級のサプライズ発表。メンバーの大半が崩れ落ち泣き叫ぶ中、一番号泣していたように見えたキャプテン佐々木久美。メンバー全員の目標だったと語られていますが、その中でも一番強く乞い願っていたのは彼女かもしれません。
メンバー全員がグループを好きで、メンバーを好きで、ひとつの意志となって困難を乗り越えてきました。その象徴として描かれていたのがセンター小坂菜緒。人見知りで積極的な性格ではない彼女がセンターに選ばれた。大事な改名後初シングルのセンターを、1期生をさしおいて任された重圧。日向坂の代表としてインタビューを答える際、自分がその歴史を語ってしまってよいのか、という葛藤。そして体調悪化で小坂休みの際、交代でセンターを務めたメンバーが直面するセンターのプレッシャー。お互いがお互いを知り、助け合って関係を深めていく様が非常に素晴らしかったです。DASADAライブで代わりにセンターを務めた金村美玖の鬼気迫る表情はすごかった。ちょっと前に東村芽依と一緒にお出かけしているほのぼのエピソードが流れたのでその対比が。でも、それって同じ話で、メンバーに対する信頼とか仲の良さがどういう形で出たかという話なんですよね。大好きなメンバーだから、助け合ってこのイベントを素晴らしいものにしたいという気持ち。絶対このステージに立ちたかった小坂菜緒のためにも、濱岸ひよりの復帰初ステージを、成功させたいという覚悟が現れたパフォーマンスでした。
私自身は「日向坂で会いましょう」や「HINABINGO」などバラエティ方面から日向坂46を知りファンになったので、ライブなどのアイドル活動中心で語られるのは少し新鮮でした。『日向坂46ストーリー』を読んで、情報としては知ってはいましたが、メンバーがあそこまで感情をむき出しにしてすべてをかけて挑んでいるのを、映像で目の当たりにするのは全然違いました。常に全力で、一生懸命で、謙虚で。だから根本にあるものはバラエティ番組で見て惹かれた彼女たちと一緒で。実はライブには参加したことがないのですが、次はチケット応募してみようと思います。チケット争奪戦はかなり激しいと聞きますが、これ見たら心が収まらないですよ。次は立派なおひさまとしてライブ参戦したいです。会いましょう、約束の彼の地で。
アカデミーナイトGで竹中監督の本作紹介を見ました。めっちゃ熱いな笑。誰かひとりではなく全員にスポットライトを、というのはすごいわかる。20人も居ると全員には行きわたらないけど、そこらへんはかなり配慮して編集されていると感じた。そしてその上で、やっぱりキャプテンとセンター多めになるんだなというのも。「最低1000時間密着した」と言ってたけど、その中で2時間にするの大変だったろうな。円陣多めだったのはあれが日向の方向性の分かる尺も短くて済む良いシーンだからだと思ってたけど、最後に繋がるとは思わなかったよなぁ。ひなくり2019円陣で中に入ってカメラ回してるのめちゃくちゃ羨ましい。
ドキュメンタリーで味付け薄目なので、もっと映画的な展開、演出を期待してた人も多かったみたいですね(某まとめブログ見た感じ)。同じようにけやき、日向坂の歴史を追う作品として書籍『日向坂46ストーリー』があり、そちらは結構味付けされているので、満足度(物語を食った感じ)はたしかに高く感じる。それと比べちゃうとなぁ、、。既存の映像が多いので、ファン歴が長ければ長いほど知ってる映像の割合が多くなっちゃうのが弱点か。逆に最近からのファンは十分満腹になると思う。女の子が泣いてるシーンが多いってそれだけで男子には衝撃だし。
とりあえずもう一回見てきます。
先日、2回目見てきました。川崎109シネマズへ。ちょうどパンフレット再入荷のタイミングだったので、手に入りました。売店で前に並んでいる人はみんな2冊ずつ購入していたので、つられて2冊買いにそうになった笑。
日向坂46を知らない友人を連れて行きました。一言目の感想が「疲れたけど、面白かった」と言ってくれてよかった。そりゃ2時間丸ごと女の子が泣いたり笑ったり泣いたりしてる映像見せられたら疲れるわな笑。自分も2回目は少し冷静に見れたつもりだったけど、流れが分かっているからこそ感極まっちゃうシーンも多く、1回目より泣きました。ひなくり2020発表後はずっと泣いてたかもしれん。ひなくり2020発表は、普通のフィクションだったらここで終わらせられるくらいだなと思ったけど、そのあとの濱岸復帰やセンター小坂がメンバーを信頼して独り戦うところなど、印象的なエピソードが多すぎて困るレベル。これ円盤でディレクターズカット版とか収録されていたら何時間になるんだろ笑。
1週間くらいするとまた見たくなるので、次はムービルか聖地渋谷に行きましょうかね。
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