漫画感想/すべての人類を破壊する。それらは再生できない。2巻(横田卓馬・伊瀬勝良)

 

全マジックプレイヤーに捧ぐ90年代M:TG青春グラフティ『すべての人類を破壊する。それらは再生できない。』2巻が発売されました。第5話「俺たちの遠征(前編)」から第8話「俺たちの夏の終わり」までが収録されています。

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結構ストレートに攻めてくる慧美

東京渋谷はDCIトーナメントセンターに遠征する喫茶しぶやま一行。地元を離れて都会を楽しむ2人。初めてのM:TG認定大会に、新しい出会い。M:TGを通じて仲を深めてゆく2人。しかし思い出の花火の中、夏の終わりはひっそりと近づいているのだった。

はじめのDCI初戦、新しく組んできたコンボデッキの対戦はとても興奮します。迫力のあるクリーチャー、倒しきれるか守り切れるかぎりぎりの攻防、二転三転する展開、カードゲームの面白いところがすべて詰まってる対戦です。

プール回はガッツリラブコメ。プールでもM:TGネタが頻出するのがこの2人らしくて微笑ましい。”乾き”天丼ちょっとズルい笑。そんな中でも慧美のドキッとさせる言動が散りばめられていてドキドキします。「えっち」とはじめをからかう表情、最高です。天然小悪魔の才能あるよ慧美。

はじめも自分の気持ちに薄々感づいてきました。遠征してプール行ってM:TGして、彼女と過ごす日々。しかし環境がそれを許しませんでした。活動的な慧美もそれだけには勝てなかった。おそらくそれを忘れて楽しめる場所がM:TGだったのでしょう。それをまた失いかけた時、駆けつけたはじめ。あのシーンの「どうして私が会いたい時に会いに来てくれるの?」という独白は、もう痛いくらいわかります。こういう時に駆け付けられるのがヒーローなんだなぁ。3巻に続くラストシーンは、はっきり言って不穏。ただきっと次も、最高の大逆転劇を魅せてくれると信じています。M:TGでも、ラブコメでも。

 

 

チラシ裏のコーナー

慧美がはじめのことを信頼しているのが手に取るようにわかる。こんなストレートなわかりやすい好意表現は『背すじをピンと!』『シューダン』ではほとんどなかったような気がする。もちろん既出2冊の男女の距離感はとても好きだ。しかし読者のわがままとして、もうちょっと近い距離のエピソードも見たかったというのも本音である。横田卓馬の甘々なラブコメが見てみたいのだ。

本作では2人の物語として、ぎゅっと濃縮された関係性が見られる。はたして3巻以降、破滅しなかった世界は、2人は、どうなるのか、どうなってしまうのか、目が離せない。

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