漫画感想/血の轍 第3集(押見修造)





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加速していく狂気

 

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息子に向けられた異常なまでの愛情は、自分の精神を保つためのように思えます。息子がいるから、まだ自分もここにいなければならない。それがママの精神の最終防衛ラインのように感じます。ママの狂気を浴び、狂っていく静一。そして、植物人間状態のしげるとの面会。写実的な情報量の多いタッチが、読者にぶつかります。しげるの状態を表した一枚の見開きが、読者に与えるダメージは相当なものです。24話「顔」では、鬼気迫った状況の二人の顔が、交互に描かれます。静一に手をかけたママの顔を、見てしまった読者は瞼に焼き付いて離れないでしょう。まさしく静一と同じ体験を味合わされるのです。

狂気に満ちた3巻でした。はたして4巻以降、耐えられるのか僕たちは。

 





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