サンデーGXで連載中の大人気コミカライズ『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。@comic』11巻が発売されました。第59話「されど、その部屋は終わらぬ日常を演じ続けている」から第64話「それでも、比企谷八幡は。(後編)」が収録されています。
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生徒会長 一色いろはが持ち込んだ相談。他校と合同で開催するクリスマスイベントを手伝う八幡。自分がいろはを会長にした負い目もあり、奮闘するがなかなか埒が明かない。お互いを気にしながらも日常を取り繕う奉仕部3人は、ついに爆発してしまうが、それは終わりの始まりではなかった。
原作『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』は、主人公比企谷八幡の独白が占める割合が多く、彼の視点でしか物語は進みません。だからこそ、彼の気づき、彼の行動が大事な本作。彼が停滞することは、物語の停滞そのものです。しかし、彼に気づきを与えてくれる人物は多くありません。彼はひとりで生きてきた証でもあります。前回、妹が救いになったように、今回気づきを与えてくれるのは平塚先生でした。頭がよく、なんでも一人で解決して生きてきた人間は、周りに味方をつくるのがうまくありません。ダブルデート目撃から少しギクシャクしている葉山グループも彼らなりにお互いを尊重し、仲良く続けたいと思っています。さて、平塚先生に諭され”今”のために何ができるか、八幡が出した答え。”本物”が欲しい。俺ガイル屈指の名場面、震える展開です。まだ、完結していないので明言できませんが、おそらく結末にもつながるこのワード。この表現、コミカライズするにあたって相当難しいシーンだったと思いますが、とてもスマートに表現されています。一度、間違えた八幡の思考回路を、やもすれば退屈な理屈の羅列になりがちな展開を、人物の感情を交えて、原作の言葉と、漫画の絵を織り交ぜて、非常に良い翻訳がなされています。
道はまだ途中。3人がこれから行く道は、まちがいなのか。まだまだ気になる作品です。
チラシ裏のコーナー
巻を追うごとに、絵も表現演出も俺ガイルになってきてる。正直最初は違和感が少しあったけど、いまじゃ最高のコミカライズだといえる。原作好きな人に読んでほしいといえるコミカライズってそんなにないけど、これはいい。アニメから入った人も原作ラノベと一緒に読むとイメージ膨らませるのによいと思う。
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