映画感想/リズと青い鳥

 

映画『聲の形』のスタッフが送る、ユーフォニアムのスピオンオフ作品『リズと青い鳥』を鑑賞してきました。公開から1か月以上が過ぎた今、ユーフォはほとんど未見のレビューになります。本作以外のキャラクター情報はほぼ持ち合わせていません。その点ご承知おきください。

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静かな息遣い、足先の動き、視線の先、登場人物の細やかな動作すべてをフィルムに収めようと、表現されていることにまず驚かされます。吹奏楽部の面々の存在がすべてそこに居るのです。彼女たちのすべてを細かく表現することで、彼女たちの存在をそこに生み出しています。“神は細部に宿る”といいますが、神ではなく、鎧塚みぞれと傘木希美がスクリーンに宿っているのを、私はたしかに感じました。2人の感情が線になって、波になって揺らいでいるのが見えた気がします。

希美が「それ、あんま覚えてないんだ」と言った後、思い返すシーン。これがみぞれの記憶と違うのが、とてもリアルで、お互いの気になっている気持ちの違いを表されていて最高に好きです。

 

「リズと青い鳥」という絵本の存在が、2人を理解するのによいガイドになっています。自分のせいで相手が自由になれないのではないか、この気持ちを象徴する物語であり、楽曲になっています。どちらがどちらの鳥籠なのか、どうするのが正しいか、そもそも正しいことなんかあるのか。正解のない難しい問いを、とても綺麗にロマンチックに昇華させてくれるのが、「リズと青い鳥」の存在です。

濃密な90分を終え、おぼつかない足取りのまま映画館を後にしました。呆然としながら、あそこの表現は何だったんだろう、あの時彼女は何を感じていたんだろう、あの音は、あの空は、、、と反芻するように込められた想いと表現を探し求めてしまっています。一度の鑑賞では受け止めきれなかった表現、『聲の形』に続いて、また作品を思い返す日々がやってきてしまいました。そう簡単には忘れさせてくれそうにはありません。

 

チラシ裏のコーナー

『リズと青い鳥』の理解を深めるためのインタビュー集

声優二人によるキャラ語りや監督からのディレクションは本当に、貴重な資料。

公式サイト:山田尚子監督
制作について、音響について知れる貴重なインタビュー。

ファミ通.com:種崎敦美&東山奈央
“すべてのものは傍観者”好きなゲームの話。

アニメ!アニメ!:山田尚子×武田綾乃
山田監督が2人に感じた”ときめくもの”

Zing!:山田監督「彼女たちの言葉だけが正解だと思われたくなかった」
階段を下りていくような、互いに素、の話。

超アニメディア!前編:種崎敦美&東山奈央
2人のキャラについて。アイスのイラストがかわいい。

超アニメディア!後編:種崎敦美&東山奈央
剣崎リリカについて

 

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