漫画感想/化物語 1巻(大暮維人・西尾維新)





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ノベル原作からTVアニメ、映画、そしてついにコミカライズへ。週刊少年マガジン衝撃の連載が始まった『化物語』、単行本1巻が発売されました。なお同時発売の『化物語 特装版』は書籍扱いではないので数日前から書店に並んでいる模様。

 

化物語といえばガハラさん

 

 

1巻では顔見せ程度の The委員長:羽川翼

個人的には激推しのヒロインです

 

 

西尾維新らしい小気味よい会話劇も十二分に再現

 

1巻は、ひたぎクラブの途中まで収録されています。ラストだけ2巻って感じでしょうか。原作小説『化物語』のメディアミックス展開というとアニメ版を思い浮かぶ人が多いでしょう。Theシャフトというような独特なビジュアル表現の印象が強く、西尾維新の個性の強い文章を並び立つ強い表現を成し得た奇跡のようなアニメ作品です。さて、そんなイメージの強いアニメが先行している作品のコミカライズです。なかなか難しいという予想も多い中、圧倒的な表現力でぶち抜きました。アニメ版のアクロバティックな構図を基本にしつつ、自らの表現力を極限まで注ぎ込んだ大暮維人版化物語。そもそも、アニメ版を基礎にしても相当な画力がなければ、真似レベルにしかなりません。大暮維人先生レベルの画力があって、初めて実行できるわけです。コミカルとシリアスが同居する、それでいて高クオリティな作品。

2006年に小説単行本が発売、2009年にアニメ化するも、いままでコミカライズされませんでした。時を経てコミカライズされた今、その理由がやっとわかりました。『化物語』はコミカライズが難しすぎる。ここまでやらないと、あの文章と釣り合う画にならない。キャラクターだけでなく、廃墟や蟹を、その細部まで書き込まないと『化物語』の世界にならない。俺たちはやっと『化物語』を漫画表現で体験することができるようになったんだ。そういう喜びを得る1冊に仕上がっています。

戦場ヶ原ひたぎの特殊なキャラクターが余すところなく紙に再現されています。ひたぎクラブ解決前なので本格的なデレはまだですが、初期ひたぎの猟奇的なツンデレを味わうことができます。今後登場するであろう、他ヒロインもすこーしだけ姿を誌面に映しており、これからが本当に楽しみな作品です。傷、偽、猫、花、、まだまだ続く物語。これらのコミカライズは偉業になると思われます。すべての物語が、すべてのキャラクターが大暮維人先生の手によって、顕現することを楽しみにしています。

 

 

チラシ裏のコーナー

ツイッターで2月頃に開催していた【『化け物語 』作者は誰でしょうクイズ】に当たりました。マガジン編集部から連絡を受け、待つこと数か月。ついに複製原画が送られてきました!!


蟹です!すごい蟹!!ツイッターで他の当選者を探してみたところ、他の方も同じページが送られているようです。

超緻密な蟹も戦場ヶ原さんもアララギくんも楽しめるページで嬉しいです。これ見てると他のページも大判で見たくなってしまう、、。なんという罪作りな企画なんだ。





2 comments to “漫画感想/化物語 1巻(大暮維人・西尾維新)”
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