漫画感想/魔法少女は死亡する(シギサワカヤ)

 

他では読めない恋愛漫画を生み出し続けるシギサワカヤの『魔法少女は死亡する』です。 ポップさとヒロイン七生の怪訝な表情のミスマッチ感あふれる表紙が目印。カバーめくるとさらにやけくそ気味な顔をしていて笑ってしまう。

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杉並七生、3X歳、アニメ脚本家。原作付きラブコメの破壊女王として名を欲しいままにする彼女に、いつもの監督からイイ話が、、。この人の「イイ話」がイイ話だったことなどないのだが。

後半、雪崩れ込むように話が急展開になるのが非常に気持ちいいです。最初は読んでいて「あれ?今回は恋愛ものじゃなくて、職業ものとしてアニメ業界の話か?」と思ったのですが、前半に散りばめられたものが一気に集まっていく感じはとても素晴らしい。全10話なんですが、それこそ全10話のワンクールアニメのようです。監督が一言漏らす5話から、監督元カノ語りの6話の転調の美しさ。刃牙で、発生した大事件や人物の凄さを一般人が語るっていう芸風が確立されましたが、恋愛物語なら語るべきは元カノですね。(余談ですが元カレはなんかちゃんとした証言を得られなさそうなイメージ。)

全編通してシギサワカヤ節ががっつり出ていて従来のファンなら楽しく読めると思います。口に出している台詞と口に出さない考えと、モノローグが、複雑に絡み合って、人物の行動思想を表現しています。思ってるけど言わなかったこと、言えなかったこと、回想、感情。繰り返し読むと、一度では気づけなかったところに気づくことが多いです。

 

チラシ裏のコーナー
あとがきで作品誕生の経緯が書かれています。勢いで生まれた作品好き。本編完結後の「~~再生する」とあとがきのイラストなど、結婚生活を経験し強くなりつつもダメ男に弱いところはそのままなんだな、という感じがして好き。本質変わらずみたいな。元ダンナと中野監督はジャンル違いのダメ男みたいなものだけど、創作という仕事に踏み込んでくる人の方がうまくいく、という組み合わせの問題で、七生には幸せになってほしいし、その5分の1くらいには元ダンナにも幸せになってほしい。有無を言わさぬ地獄のように厳しい嫁の管理下でうまくいったりもするだろうし。

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