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複雑な事情を抱えた美人双子姉妹を、自らの事務所に雇い入れた芝。そんな２人に翻弄されるラブストーリー『お前は俺を殺す気か』殺意と食欲にまみれた４巻です。
妹のための奔走する姉。すれ違う２人、そして芝。細やかな心理描写をたっぷりとしたボリュームで使って表現しているので、一話でおなかかいっぱいになります。１冊読むと汗だくですね。普通のふきだし台詞の加えて、白四角モノローグ（縦書き）と、黒モノローグ（横書き）があり、文字数が多いです。なおかつキャラクターの表情がまた微妙な、デフォルメしたわかりやすい表情と真逆をいく何とも言えない顔をしています。読んでるとその顔に立ち止まらされて「このとき、どんな気持ちなんだろうな」って時間をかけて考えたくなるような顔してるんです。主人公芝はモノローグがあるので、それなりに本心が明かされますが、橋本姉妹に関しては、何を考えているのか、口にしていてもそれが本心なのか、わかりにくいように表現されています。わからないからこそ知りたい、知りたくて愛おしい、みたいなループに陥ってると自覚するまでに時間はかかりません。デザイン事務所あるあるやペット、食事ネタのコメディパートもありますが、それがシリアスパートにつながる大事なエピソードだったりもして、１コマの１文字も油断できません。この作品読んでいると、食欲≒暴力性みたいに見える気がしてくるので、コメディしてるところが逆に薄ら怖かったりもします。
最後に収録されているナンバリング話数ではない『追伸』は、芝の大学時代のエピソードです。芝の今につながる思想を理解できるちょっとしたエピソードになっています。
あとがきによると、次の５巻で完結だそうです。この物語はどこにたどり着くのか。芝と橋本姉妹の行方はいかに。
チラシ裏のコーナー
来月５巻発売で、軽く読んで積んでいたことを思い出した４巻記事です。総ページも、１ページあたりの情報量も多くて、１冊読むのに時間がかかる。そしてこの内容ですから、精神力ガッツリ削られました。こりゃあ購入当時、読み飛ばして積んだのも理解できます。気持ちと時間に余裕がある時にしか読めない。変な汗かいたのでシャワー浴びてきます。
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