漫画感想/僕の心のヤバイやつ 2巻(桜井のりお)

 

Twitterを中心の話題沸騰、陰キャ×陽キャラブコメ『僕の心のヤバイやつ 』2巻が発売されました。Karte.16「僕は心の病」からKarte.30「僕は溶かした」とおまけ2編が収録されています。

本作はモデルでクラス人気者山田と陰キャの市川がメインのラブコメです。しかしそれだけではなく、2人の視点がリアルで「学校ってこんなんだったな~」といい年したおっさんが思い出してしまう面白さがあります。バカな男子とか女子の空気感とか。ちょっと斜に構えて、それでもがんばってクラスに馴染もうと時折無理をしてた、そういう思い出があるようななかったような、不思議な気持ちになってきます。Karte.17「僕は譲った」では、細かい行き違いからギスギスする女子を、市川がハラハラしながら見守り、ちょっと巻き込まれていく様が描かれています。この話すごい好き。山田と市川のラブコメとしては本題に関わるエピソードにならないにしても、市川の人となりを表現するのにとても秀逸な話だと思うのです。こういう立ち回りしたいなぁ、かっこいいなぁって心の中の学生服着た自分が思ってます。

 

Karte.19「僕は再び遭遇した」は家族と居るところを学校の知り合い、特に異性には見られたくないよなっていうお話しです。私服姿のクラスメイトって普段より大人びてるように見えてびっくりしたりしませんか。山田の私服めちゃくちゃかわいい。至福かよ。失礼、ここでたまらずおっさん臭が漏れてしまいました。

 

職業見学では6人グループを作って秋田書店に見学に行くことに。漫画好きなのは一緒だけど、濃度とか方向性とかがあって混ざるべきかどうか迷うってことよくありますよね。好きだからこそ慎重にならざるを得ないオタクあるある。この後のバキの原稿を見た市川と、その市川の表情を見た山田の顔。そのあと市川に漫画の話題をふる山田、この流れが非常に美しい。好きな人の好きなものは知りたいし、共有したいじゃないですか。そういう気持ちが表れた行動、地味に効いてきますね。ラブコメ読みに対するボディブローじわじわ効いてくる。なんか自分も昔、漫画の貸し借りした気がしてきた。

そして、Karte.28「僕は学校が楽しい」自分が好きな漫画を共有しようとグイグイくる山田。心理的、物理的に非常に距離を詰めてきます。市川にそっけない言葉をかけられた時、明日学校来るか尋ねられた時、こういう時の山田の表情、ほんとすべての漫画好きに見てほしい。

おまけ1「チョコとミント」、Karte.22「僕はずぶ濡れた」なんかはただただ甘酸っぱくて、胃が逆流する病気になったかと思った。

あとがきで桜井のりお先生が述べている“初恋のタイムラグ”、好きになる時とそれに気づくまでの間、それは傍から見ていれば蜜のような、最高のラブコメタイム。2人とも自分の気持ちには気づきつつあると思うのですが、自分に精一杯でお互いの気持ちにはたどり着かない時間。それがいつまで続くのか、続いてほしい、進展してもほしい。変わってしまうのが怖いですが、変わってゆく2人も見たい。複雑な気持ちを抱えて3巻を待っています。

 

 

 

 

 

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