透明なガラスみたいな早見真修。繊細で微妙な年齢だがすでに自立した一人の男にも見える。
多和田聡子。彼の世界を開いていきたいと願う大人。
離れたところで暮らす二人。お互いに親との繋がりを感じ、過去を思い出す。大人と子ども。だったはずの2人だが、、
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個人的な注目ポイントは2つ。1つ目は、まゆの彼氏が淡々と大人と子どもについて法律上のことを述べていくところ。ここでこの作品のリアリティラインがぐっと現実に寄せられて、大人の読者としては肝が冷える思いに。そして2つ目はラストのシーン。大人であるはずの聡子が、真修の成長を目の当たりにして、自分の子どもっぽいところを認識してしまうところ。しかし、真修と聡子、子どもと大人ではなく二人の人間として語らうシーンは、その演出も素晴らしく、とても感動しました。
だからこそ、この二人が今度どのような道をたどるのか、気になります。物事が良い方向性に進みますように。