漫画感想/衛府の七忍 4巻(山口貴由)

 

 

山口貴由史上最高のテンポ感でおくる、愉快痛快エログロ時代劇『衛府の七忍』の4巻が発売されました。

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4巻は、霹鬼編の締めと宮本武蔵編が収録されています。見どころは何と言っても、ぼっけ者(もん)。彼ら薩摩武士たちがとてもコミカルで、山口貴由世界特有の面白い濃い脇役の権化みたいな存在です。相手を確認せずに「チェスト」と縦に真っ二つに切りつけます。標的を間違えた、名前を問うのは女々しいか、いや名案と会話し、次の獲物に名を問うた数秒後には、ええいもういいと襲い掛かるテンポ感。幻之介をからかい裏拳で尻もちをついたことに恥じてすぐ切腹&解釈。普通ならこの流れを読者が理解するのは困難だと思うのですが、なぜかわかってしまう。これは駒割りとネームのリズムによるものでしょう。このリズミカルな表現で読者は考えるのではなく、身体的にわからされてしまうのです。また、山口貴由を読みなれたファンなら「調子のいい時の若先生ならこれくらいのスピード感だよね、あるある」ぐらいの気持ちで読み進められます。

宮本武蔵のキャラ立ちにもすさまじいものがあります。彼らぼっけ者に引けを取らない屹立とした個性を感じます。圧倒的強さとそれを表現するエピソードの数々。既存の宮本武蔵像とリンクする部分もありながら、山口貴由っぽい武蔵になっているのが非常に印象的です。ただ、“七忍”として各エピソードの主役になるのは鬼。武蔵編では雹鬼と呼ばれる鬼が別に出てきます。しかし武蔵が敵となるのも考えにくい。すでに強化外骨格らしきものもある。武蔵が雹鬼を譲り受けるのか? 今後の展開が気になるところです。

ここまでで現れたる鬼は5体。雹鬼とその次7体目はいかなる鬼ぞ。桃太郎に、家康に、ぼっけ者に、まだまだ面白い狂ったやつらが待っている衛府の七忍。これからの展開に、チェスト関ケ原!!!

 

 

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