漫画感想/ファイアパンチ 8巻(藤本タツキ)





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漫画は新たなる聖書たりえるのか
この世界の行方は

戦慄のダークファンタジー『ファイアパンチ』完結8巻が発売されました。8巻には第72話から第83話まで収録されています。

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ユダ救出のために再びファイアパンチとなったアグニ。そこに待ち受けていたのは、狂信者となったサンだった。アグニをアグニと認めないサン。記憶を取り戻したユダ。アグニは、何を思い生きるのか。

最後、82話83話でスケール感がぶわぁっと広がります。「あぁー、これに繋がるのか!」という驚きと、後味の良い映画を見たような余韻を残してこの物語は終わります。作者のあとがきなどなく、漫画が終わると同時に、なんのおまけもなく、ただただこの本編こそが『ファイアパンチ』だったんだなと思わされます。

物語は何が起こるかわからないからおもしろい。忘れかけていたそんなことを思い出させてくれた作品でした。「顔が違うだろ!」など所々で現れるセンスあるネームや、難しいキャラクターたちを動かす構成力など、確かな技術に裏付けされた非常に漫画力の高い作品です。しかし、これを描いたことでさらにまた面白い動かし方ができるようになった気がします。藤本先生の次回作を楽しみにしています。

 

チラシ裏のコーナー

『ファイアパンチ』を描いたからこそ、次にかける漫画があるような気がします。本当に今後が楽しみな作家。





One comment to “漫画感想/ファイアパンチ 8巻(藤本タツキ)”
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