悪魔的スピンオフ!
圧倒的ギャグマンガ!
トネガワが活躍していたころの初期のカイジの雰囲気そのままに中間管理職の悲哀を描くスピンオフコメディです。部下の名前を覚えるのに苦労したり、会長の機嫌を窺って失敗したり、とまさに中間管理職です。これが島耕作のキャラならおかしくないのですが福本先生の絵で、福本先生のコマ割りで、あの擬音、雰囲気そのままでやっているからもうおかしくてしょうがありません。『カイジ』では、冷酷な大人として描かれていたトネガワですが
本作ではまともな普通の大人です。むしろ、部下に素直に詫びたり、部下のいい案(カードジャンケン)を、自分の案を取り下げてまで採用したりと良い上司ですらあります。そんなただのいち中間管理職であるトネガワが四苦八苦してるのが非常に面白いです。もし、冷酷なままのトネガワだったらこうは見れなかったと思います。この作品の肝となっているのが、完全とまで言える福本先生の作風再現です。絵のタッチはもちろん、コマ割りやネームなどに福本先生らしさを追求しています。おそらく、今の福本先生ではなく、わざとトネガワ登場当時(カイジ初期)のタッチに戻しているのではないでしょうか?当時の少し硬い線でキャラが描かれている感じなど福本先生より福本先生っぽいとまで言えます。・やたら頻出する「圧倒的」「~~的」でもう笑えます。 例:圧倒的バーベキュー
・上の部分だけ横長の見開き一コマにするのも、なんか面白いです。
・なぜか突然出てくる例え、特に「麻雀例え」はもう伝統芸の域に達しています。
2巻予告によると、会長のご希望で映画作りに奔走するトネガワが見れるらしいです。会長の発言次第でどうにでも面白い方向に話を転がせるので、便利ですね。それこそSOS団やラノベの生徒会や文化部みたいです。会長とトネガワがハルヒとキョンに見えてきました(末期。
最後に、福本先生ご本人による特別描き下ろし「紋章」が収録されています。これだけ自分の作風で笑いをとられた後にどんな話を描いているのかと思えば、さすがご本人、すごいネタを持ってきました。雑誌でトネガワ読んでる方も、この話だけのために単行本買う価値があります。未読の方は是非、この一冊、単行本で読んでみてください。
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