漫画感想/少女ファイト 17巻(日本橋ヨヲコ・木内亨)





 

熱き少女たちの青春群像劇『少女ファイト』17巻が発売されました。fight.140からfight.156まで収録。少女ファイトはカラーページの収録も多くて嬉しいです。通常版と特装版の表紙の対比が美しく、並べて鑑賞したくなりますね。本編読んでから表紙に戻ってくるとまた良いんですよ。

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17巻は青磁の雨宮摩耶を中心に物語が進みます。彼女の生い立ちが語られ、行動倫理、狙いなどが明らかになっていきます。彼女の情報がひとつひとつ出てくるたびに怖くなる。サイコパス、という言葉では括り切れない彼女の悍ましい性質に心が震えます。彼女に振り回される青磁女子バレー部の中に、一人だけ独立して客観的に観測している存在がいます。土方亜莉、少し不気味なルックスをした彼女もまたその生い立ちから、彼女の目的をもってバレーを続けていました。彼女の存在が、雨宮を、大石を、如実に浮き上がらせます。多くの人物が交差し、雨宮に触れ、その恐ろしさに動揺します。キャラクターひとりひとりをわが子のように愛する日本橋先生が、(いまのところ)典型的な悪役、敵役として描いてる雨宮摩耶。彼女の物語が最終的にどこに向かっているのか、恐ろしいながらも、興味をそそられます。果たして彼女の行く末は、、。

各話の扉絵の言葉。(人物名)は●●する。非常にわかりやすく端的に各キャラを現しながらも、複雑さを削り取るようなことはない秀逸なネームで彩られています。両校の生徒に、コーチ陣に、関係者に、と、登場人物が多く、複雑に絡み合ってるのが本作の魅力でもあり、途中から入りにくいところでもあります。しかし、この扉絵では、その話で活躍するキャラを公開し、久しぶりの自己紹介まで済ませてしまう。その人物の性格、矜持を1文でサラッと表現できるのは、それほどまでにキャラクターを隅々まで丁寧に造形し、愛しているからこそなせる技でしょう。精神的に辛い展開が続く中でも、読者にわかりやすく真摯に、キャラクターたちの生き様という物語を伝えようとするポジティブな姿勢がにじみ出ているので、読んでいて悪い気がしません。

チラシ裏のコーナー
日本橋先生のツイッター見る限り、連載継続いろいろと難しいみたいだけど、なんとか彼女たちの物語を最後まで見たいなぁ。微力ながら単行本買い続けたり、Twitterで宣伝リツイートしたりしてお手伝いしたいと思います。20か21巻あたりで完結のようで、あと3,4冊。無事完走できますように。

 

 





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