漫画感想/進撃の巨人 34巻(諫山創)





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遂に完結。『進撃の巨人』34巻が発売されました。第135話「天と地との戦い」から最終話までを収録。幻の第1・2話のネームを収録した小冊子付きの『Beginning』と138話と最終話のネームを収録した小冊子付きの『Ending』や『キャラクター名鑑 FINAL』も同時発売です。

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地ならしで人類滅亡を企むエレン。それを阻止する調査兵団。エレンと最後の対話を望むアルミンとミカサ。ただ自由を求め、壁の外を求めた彼らの行きつく先は、、、。

感動の大団円でした。多くの伏線が収束し、キャラクターの行動、感情が理解しやすいところに落ちつきました。人々の行動原理、感情があんなにとっちらかっていた物語が、こんなきれいに風呂敷が畳まれてびっくりしています。もっと意味不明、賛否両論、びっくり展開になると思っていました。勝手に変な想像してすいません。ユミルや記憶の時間軸は、考察する余地が多いに残されており、ファンはこれからも当分楽しめると思います。本編からの情報だけでなく『Ending』のネームから読み取れるものもありますし、アニメFINAL SEASONもまだまだ続きます。

「エレン、、もうすぐみんなが会いに来るよ」からラストまでの流れは、何度読んでも心に来るものがあります。たった数ページで、この物語の壮大さ、未来に続く希望、悲しい現実が表現されています。特にラスト3ページ前の中央コマ、これが本当に悲しい。でも現実なんだろうと、それでも繋がっていくのだろうと、それが人間なのだろうと自らに言い聞かせるように説得しました。

変な擬音、タイミングの悪いミカサ、オカピなど、シリアスな展開の続くこの佳境でも、絶妙なギャグが挿入されるのは、いつも通りです。読み進めている途中、一瞬「これはおもしろいところか!?」と不安になり、前後を読み返して、「あ、笑っていいところだ!」と認識するような感じがたまりません。シリアスなギャグ、と言っても、人類滅亡の危機に差し込むギャグではない。しかし、人間だからこういうこともあるよね、と言うのが諌山先生の想いなのかと、勝手に想像しています。

チラシ裏のコーナー
■ネタバレになるため、記事本編に書くのをためらわれた話
最後にかっこ悪いことを言うエレンや、実は繋がっていたあとがきオマケマンガなど、諌山先生なりのサービスシーン、どこまでも読者を楽しませようとする気持ちが溢れていてたまらなくなります。人間を愛していなければ、あそこまで非道な展開も考えられないし、だからこそあのどんでん返しだと思う。TV番組のインタビューで作品を描くモチベーションは「怒り」とおっしゃってましたが、それもエレンを作者と重ねたい読者・世間のためのリップサービスだった気もします。(←これは気持ち悪い読者の妄想だと思ってください。)ともかく諌山先生お疲れさまでした。また、作品でお会いできるのを楽しみにしています。




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